The first 200 lines.
・『荒野の果てに』
・~
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・~
・ 風吹き荒れ 雨が降りつぐ
・ 恋をなくした 男の背中に
・ 広い荒野の果てを どこまで行くの
・ 孤独をかついで 時は むなしく流れ
・ 愛する人も想い出も 遠くすぎる
・~
・ 愛ひとすじ 賭けて行けない
・ 俺の心に風が 吹きあれる あれる
・~
・ 闇切り裂く 天の刃に
・ 足もとどめず 男は歩いた
・ 明日は だれかに逢える 望みもないが
・ 何かを求めて 時は むなしく流れ
・ 愛する人も哀しみも 遠くすぎる
・~
・~
・~
朝之助さま! 朝之助さま!
朝之助さま! もうひとつ こっちへ…
ちょっと! こっち!
東西東西~!
いま 上方で人気随一の 操り浄瑠璃大一座
操り頭 此竹朝之助人形座頭にて 大江戸初のお目見え
来月10日 初日にて相務めまする
いずれもさまも ご贔屓のほど 御願い上げ奉ります
朝之助! 日本一!
ちいちゃん! ちいちゃん!
止まれ! 止まれ!
大丈夫か?
何やってんだ・ 馬鹿野郎! そないに言いな!
お嬢さん 危ない こっちおいで さあさあ…
ちいちゃん 大丈夫?
大丈夫ですか? ほんま びっくりしましたで
えらい かわいい猫でんな
いや! 触んないで!
なんだよ…
朝之助さま! 朝之助さま!
太夫は まだいるかい? ああ… へい
太夫! 太夫!
ああ またまた… こんなことや思うた
いけない いけませんよ これから すぐね・
蔵前の旦那衆の お座敷に出てもらって・
それから すぐあとにね… あとも先も知ったことか
そんなことで 通ると思ってるんですか・
あんなぁ わては人形遣いや
そんな座持ち芸者の真似なんか できるかいな
ほなな
ちょっと お待ち! お待ちったら!
頼む! 助けてくれ! アアッ! アアッ!
頼む! 勘弁してくれ!
ウワーッ!
・~
・~
おはよう いい天気だね おはよう
・~
よっ!
何です?
・(田中)中村さん はっ? はい おはようございます
何してるんです? 何かあったんですか?
「何かあったんですか」じゃ ありませんよ
またまた死骸が 見つかったんですよ これで4人目
その どれも これもが 首や手足をへし折られて・
人間業とは思えないほど・
むごたらしい殺され方を してるんですよ
嫌な世の中だ 何かっていうと 人を簡単に殺しちまうんだから
…で 今度は被害者の身寄りから 届けが ありましたか?
そんなもの ありませんよ それを 調べるのが あなたの仕事でしょう
はいはい はいはい
・(戸の閉まる音)
俺たちと同業?
やられたのは みんな仕事人だってのか?
じゃなきゃ 身寄りからの 届けが ねえってのが分からねえ
土砂崩れや何かで たまたま死体は出たけどよ
実は もっと どっかに 埋められてるかもしれねえんだ
どう見ても これは 堅気の世界の殺しじゃねえぜ
そうだとしたら なんで やられたんだ?
いや 分からねえがな やった奴は同じ奴だ
どうして? 見つかった仏さんがな
どいつも こいつも 六文銭1枚 口に くわえてやがった
六文銭? ああ
「三途の川の渡し賃」って しゃれらしいが
ヘヘッ… 嫌な しゃれだぜ
・~
どうしたんだい? そんな形して
あら 早かったんだね
いや ちょいと 旅に出ようと思ってね
ほんの4~5日で帰ってくるよ
どこ行くんだい? うん? うん ちょっとね
俺にも言えねえような所へ 行くのかい
何だね 怖い顔して
はっきり言ってくれよ
おっ母さんが この間から ずっと考え込んで・
夜も ろくすっぽ寝てねえの 俺が知らねえとでも思ってんのか
おっ母さん!
お願いだから 今は何にも聞かないでおくれ
いや ただね 中村さんや みんなに・
当分 身の周りを気をつけるように そう言っとくれ
えっ?
いま 私の考えてることが 当たってるとしたら…
このお江戸で 大変なことが始まってるんだよ
・(戸の開く音) あっ… 酒屋さん?
ごめん 今日 お金ないのよね
・(お君)「何でも屋」って あんた?
ああ
・ 本当に何でもしてくれるの? お金さえ もらえばね
・ あんた 「仕事人」って知らない?
えっ? ねえ 知らない?
知らないね そんな恐ろしいの そう…
あんたも やっぱし駄目か ごめんね
お金 用意したんだけどな ええっ?
10両もありゃいいと思ってさ えっ?
あっ… ちょっと! ちょっと! ちょっと あんた あんた あんた…
ちょっと… ちょっと ちょっと…
本当に持ってんの? そんな大金 うん
本当に? うん
よし なんとかするよ 心当たり 当たってみる
本当に? 大丈夫 任せなさい
やっぱり やめとく あたい ええっ?
ちょ… ちょちょ… ちょっと!
きれいだね 簪 作ってんの?
ああ いいな
あの子 何しに来たの?
えっ? いや… 何だ? あれ
名前は お君
池之端にある菊廼屋っていう 出合茶屋の隠し女郎なんだよ
路地裏で仙太という男と 暮らしてたんだけどね
5日前から その仙太が消えちまったんだ
恨みの筋は その辺か 多分ね
頼んだよ
ちょっと ちょっと
今から お店かい? うん
昨日の話だけどね…
本当?
ごめん 先 行ってて
また 叱られるよ もう… 休んじゃ駄目だよ
おう
あの中を何度も ゆっくりと 行ったり来たりしておいで
どうして そんなこと…
仕事人に会いたいんだろう? うん
ひょっとして 会えるかもしれないよ
行っておいで うん
頼み事に嘘は ねえな?
あったら 命をもらうぜ
俺たちを探すんじゃねえ
・~
聞かれたことだけに 答えりゃいいんだよ
きょろきょろするんじゃねえ まっすぐ歩きな
・~
誰をやってほしいんだ? 伝次
伝次? どこの誰だ? 菊廼屋の主人
訳は何だ? 殺したんだもん
なぶり殺しにしたんだもん 誰を?
私の大事な…
いちばん大事な人を…
・~
あっ…
どこ行ってたんだよ? もう あっちこっち捜したんだよ
「お金を置け」って言われたから えっ? どこに?
あっち どこさ?
ここ!
ああっ!
ない! たった今 ここに 置いたばかりなのに… ええっ?
ない! ない!
良かったね あんた えっ?
仕事 引き受けてくれたんだよ
本当に? じゃなかったらさ
今 置いたばかりなのに なくなるわけないだろう
良かった… ありがとう うん? ううん
じゃあね
・~
おう ・(およね)あいよ
おう ・(およね)あいよ
おう ・ あいよ
おう あいよ
好きよ 好きよ ・(政)はい わしも
好きよ 好きよ ・ はいよ はいはい
好きよ ・ はい
あいよ ・ おう
・(お君)何すんのよ・ 痛いよ! 馬鹿野郎!
でけえ声 出すんじゃねえ!
嫌だよ! 何すんだ・ うるせえな この女!
どこをちょろちょろ ほっついて いやがったんだ この野郎!
丸2日も勝手に店 休みやがってよ
嫌だよ! 痛いってば! 何すんだよ 離せ!
・(お君)嫌だ 嫌だよ もう絶対 客なんか取るもんか!
うるせえ 早く支度しろ 早く支度 ええ?
甘くしてりゃ つけあがりやがって この女!
くそ! おいおいおい
手荒なことすんじゃねえ へい
しょうがねえな まったく
何度 手間かけさせりゃ 気が済むんだ? ええ?
お前だって痛い目 見たうえに・
商売道具を 傷つけられたくは ねえだろう
早く客を取んな 誰が
どうして そう聞き分けがねえんだ どうしてだか・
自分の胸に聞いてみりゃ いいだろう なに?
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