The first 200 lines.
(吉森遼一(よしもり りょういち))ウソ…
食べるの?
(ドアが閉まる音) (河合真希(かわい まき))おはよう
おはよう
(遼一)うわっ (真希)わっ…
(遼一)何だよ
いや 起こしてって頼まれたけえ
(遼一)誰に? (真希)朝子(あさこ)さん
ああ… んだよ
(ドアの開閉音)
ハア…
(遼一)おはようございます (吉森朝子)おはよう
(真希)あっ 朝子さん 私 やる
(朝子)ん~ ありがと 真希ちゃん
(遼一のあくび)
(朝子)遼一 (遼一)ん?
(朝子)就職 決まったけえって 気抜いとるんじゃないの?
まっ そりゃあね
(真希)ちゃんと卒業できるん?
(遼一)大丈夫だよ 大丈夫
(朝子)…ったく もう
(真希)はい (遼一)サンキュー
(真希)はい (遼一)いただきます
(朝子)そういえば… (遼一)ん?
どうしたん? 澤田(さわだ)さん
(吹き出す音) (朝子)うわっ
(遼一のせき込み) (朝子)汚いなあ
ほら うちに連れてきて 紹介するって
(真希)はい ほら うちに連れてきて 紹介するって
ほら うちに連れてきて 紹介するって
えっ? そんなこと言っとったかな
(朝子)あら?
まさか あんた 別れたんじゃ?
(遼一)ん? ま… まあ そんなとこかね
ハア…
まったく 何やっとるん?
(遼一)いってきます
(真希)いってきまーす
遼ちゃん 待って
(真希)遼ちゃん (遼一)ん?
(真希)杏子(きょうこ)さんと別れたん?
いいや
じゃあ どうしたん?
真希には関係ない
関係あるよ 幼なじみなんじゃけ
(遼一)あのな
もう こっち来て 1年ぐらい たつじゃろ
(遼一)学校ぐらい1人で行け (真希)いいじゃろ
同じ学校なんじゃけ
(急ブレーキの音)
(幼い真希の泣き声)
遼ちゃん! 遼ちゃ…
(うめき声)
遼ちゃん?
あ… 大丈夫?
何 考えとったん?
何でもない
分かった 記憶屋のことじゃろ
(遼一)お前さ 人のパソコン 勝手にのぞくなや
(真希)だって 遼ちゃん 最近 変じゃけ 気になるよ
(遼一)あのさ 真希は知っとった?
(真希)ん?
(遼一)その… 記憶屋のこと
(真希)ああ はやっとるけえね 聞いたことある
(遼一)そっか (真希)あっ でも…
あくまで都市伝説じゃろ?
(遼一)いや まあ そうなんじゃけど…
ホントにおるとは思わん?
(真希)えっ? 遼ちゃん 信じとるん?
バカ もしもの話よ もしも
(真希)ふーん…
(遼一)でも
もし 本当に人の記憶を 消すやつがおったら 許せん
そうかね
記憶を消したい人がおるけ 記憶屋がおるんじゃないん?
(電車の走行音)
(アナウンス)1番ホームに 電車が参ります
(遼一)杏子?
杏子
杏子
よかった 電話も出んし 心配したよ
(澤田杏子)あの すいません
(遼一)ん?
どなたですか?
は?
あ… すいません
えっ いやいや いや…
(遼一)ちょっ ちょっと待って (杏子)やめてください
(遼一)何や どうしたんじゃ (杏子)何ですか?
(駅員)ちょっと 何してるんですか お客さん
(遼一)彼女なんですよ (駅員)困ってますよ
あっ えっ… 杏子
(駅員)こちらへ… (駅員)はいはい はい 落ち着いて
(駅員)落ち着いて お客さん (遼一)杏子!
じゃあ 遼ちゃん また あとで
はいはい
(高原智秋(たかはら ともあき)) 僕たち 弁護士は⸺
刑事事件で 被疑者の弁護もすれば
被害者の弁護も することもあるんだけど
被害者や 目撃者が 何らかの理由で
記憶を失ってしまうことが よくある
まあ 精神医学者の フロイトが言ってるように
人は不快な記憶を 忘れることによって
防衛するっていうのが あるのかもしれない
でも そういう時 僕たち弁護士が まず するのは
失った記憶を 思い出してもらうこと
そのために みんななら どうしたらいいと思う?
(学生たちのざわめき)
先生
はい
法学部4年の吉森です
はい 吉森君
(遼一)忘れた記憶を
思い出してもらうために できることは
現場に行ったり
他人からの証言や証拠を 集めることです
ほう
(遼一)でも もし 記憶を消せる人がいたとして
その人に 記憶を消されたとしたら
失ってしまった記憶を
取り戻すことは できないんじゃないでしょうか?
人の記憶を消せる人…
そんな人は いないんじゃないか?
(学生たちの笑い声)
そうですよね 失礼しました
(福岡(ふくおか)琢磨) 特に異常は見られないから
心因性記憶障害かな
精神的なストレスとか 何か嫌な出来事とかなかった?
(高原)吉森君
はい
ちょっとトークしない?
(遼一)トーク?
人の記憶を消せる人について
(関谷要(せきや かなめ))大丈夫?
(佐々操(ささ みさお))うん 大丈夫
なるほど
つきあってる彼女が 吉森君のことを忘れちゃった
はい
(高原)それ 単に フラれたんじゃなくて?
(遼一)絶対に違います (高原)なんで?
(遼一)それは…
2人目なんです 俺の前で記憶を消された人
は?
(遼一)俺 高校まで広島で
15年前 連続幼女誘拐殺人事件があって
(高原)あ… それって あの山崎(やまざき)事件?
(遼一)はい
俺の幼なじみが 被害者の1人なんです
え?
彼女は奇跡的に助かって 命は取り留めたんですけど
救出された時 事件のことを 一切 覚えてなかった
まるで 記憶屋に 記憶を消されたみたいに
記憶屋か…
先生 記憶屋 知ってるんですか?
ああ… 都市伝説でしょ?
そうなんですけど…
俺は いると思うんです
あ… そう
もういいです
あ~ ごめん ごめん ごめん
じゃあさ その杏子さんに会わしてよ
え?
(真希)遼ちゃん
(真希)フッ (遼一)ああ 真希
(真希)はじめまして
(高原)ああ どうも (遼一)あ…
こちら OBで弁護士の…
(真希)高原智秋先生ですよね (高原)おっ 知ってる?
(真希)はい この間 テレビで見ました
え? 何のテレビだろ? え~ “相談所”じゃないよね
はい たしか… 朝のワイドショーだったような
あっ 先生 あの… 俺の幼なじみで…
幼なじみ?
はい 河合真希です よろしくお願いします
(高原)あっ カープ女子 (真希)あっ… はい
(高原)フフフフッ そう
(真希)ん?
(遼一)あ… 真希
悪いんじゃけど先に帰っとって
え~ なんで?
俺 まだ 先生と ちょっと話があるけ
ごめんね
(真希)失礼します (高原)うん
(河合希美)真希!
大丈夫じゃった?
(幼い真希)うん (希美)うん… フフフッ
(幼い真希)遼ちゃんじゃ
遼ちゃん
どうしたん? 元気ないのう
(幼い遼一)昨日 ごめん
花火 連れてってやれんで
花火?
昨日 花火じゃったん?
うち おじいちゃんちで 寝とったって
え?
(菅原慎一(すがわら しんいち)) ほら 真希 もう行かんと
なあ 遼一君も
カラス天狗(てんぐ)に連れてかれるぞ
(幼い真希)嫌じゃ!
(真希)来い来い 来い
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